宇宙の起源

「天」という字の意味

「天」という字は東洋のいたるところで見られる。モンゴルの宇宙創造神話においてテングリ・ハイラハンは地上を作った創造神でニンギシュジッダのことだが、テングリは天神と書き、天上神、創造神を意味する。仏教では天上界の神々のことを天神と呼ぶ。仏とは仏教における最高の存在で、悟りを開いた者である仏陀と、悟りを開こうと修行している菩薩、密教特有の尊である明王なども含める。これらにもニンギシュジッダのシンボルが見られ、仏教の神は全てニンギシュジッダを表すという結論だった。日本神話の天照大神(あまてらすおおみかみ)もニンギシュジッダという結論だったが、天という字が使われている。古事記に出てくる高天原(たかあまはら)も「一なるもの」という結論だったが、天という字が使われている。天は、天帝や神の住む所とされてきたが、各地の創成神話では神が生まれてくる場所が「一なるもの」だった。古代中国で宇宙すべての物を作った造物主(ぞうぶつしゅ)を天帝(てんてい)と言い、天上の最高神を意味する。万物を作ったのも、これまで見てきた通りニンギシュジッダだったので、天帝もニンギシュジッダである「一なるもの」を指す。つまり天が意味することは「一なるもの」という結論。

他にも天という字が使われた言葉がある。天子(てんし)とは中国や日本で用いられた君主の称号で、天命を受けて天下を治める者の意。天命とは天から与えられた命令のこと。天下とは全世界を意味する概念。キリスト教では神の使いのことを天使という。キリスト教もすべてニンギシュジッダをシンボル的に表したものという結論だった。天才は人の努力では至らないレベルの才能を秘めた人物を指すが、その能力は必ず無心時の直感で発揮される。無心は「一なるもの」として在るということだったが、「一なるもの」によって表現される才能なので「天才」となる。天から授けられた生まれつきの性質を指す天性も同じ。古代中国では、天子のみが行った天を祭る儀式を祭天(さいてん)と言った。日本の天神祭(てんじんまつり)も「一なるもの」へ向けての祭りということ。地震などの自然災害を天災(てんさい)というが、それも万物のことを指す「一なるもの」による災いということ。天国は神や天使などがいて理想とされる世界。天空も天国や神の住まいなどを指す概念的な空間で、空(くう)とは無のことであり、無は「一なるもの」のことでもある。天皇の「皇(のう)」は「すめらぎ」とも読むが、スメラミコトのスメラは、「一なるもの」を意味する須弥山(しゅみせん)の別名スメル山と同じという結論だった。つまり天と皇はどちらも「一なるもの」を意味している。

宇宙の起源

ヒンドゥー教の神話では原初の大洋。

原初の大洋の上にヴィシュヌが巨大な体をアナンタという大蛇の上に横たえ眠っている。だがこの時、やがて創造される世界はすでにヴィシュヌによって夢想され、かれの内部にすっかり出来上がっている。ヴィシュヌのへそから蓮の花が伸びてそこに創造神ブラフマーが生まれ、ブラフマーの額から破壊神シヴァが生まれた。

宇宙の起源

葦舟(あしぶね)

古事記には、蛭児(ひるこ)を葦舟(あしぶね)に乗せて流す記述が見られる。葦舟は古代から世界中に見られ、エジプト、エチオピア、スペイン領のカナリア諸島、ギリシャ、中東のクウェート、インド、南米のペルーやボリビア、イースター島などで作られている。これらの国のほとんどはニンギシュジッダによって文化を与えられたという結論だった。こういった類似から、世界各地の葦舟もニンギシュジッダ由来という結論。

 

宇宙の起源

モンゴルの創成神話では水。

・天地創造以前は一切が水であって、天も地も存在しなかった。そのとき神々の中で最高の神であり、全ての存在の創(はじ)めであり、人類種族の父であり母であるテンゲル・ガリンハン(テングリ・ハイラハン)が現われ、先ず自分と同じような形態の人間を作った。

 

・モンゴルの別の創成神話でも水。はじめ水だけがあり、天から仏教の神ラマが鉄の棒を持ってやってきて、かき混ぜはじめた。すると風と火が起こり、その水の中心部が厚くなって地球が誕生した。