宇宙の起源

世界各地の岩石崇拝が表すもの

世界中には岩にまつわる神話が見られ、岩を祀る行為も見られる。信仰対象となっている岩そのものも、「一なるもの」を表したものという結論。

 

・イランの神ミスラ(ミトラ)は、水辺の岩から光と炎を発しながら誕生した。ミトラにはシンボルとして蛇、サソリ、杖カドゥケウスなどが見られ、ニンギシュジッダという結論だった。

・アルメニアの伝説では、ある湖の辺ホトリに割れ目のある大岩があった。毎年昇天節の晩に、天からマナ(神の賜物の不思議な食物)が降る。するとこの岩から馬に乗り一羽の漆黒なカラスを伴ったメヘルと云う名の巨人が出て来て、マナを集め、また岩の中へ帰る。

 

・コーカサス地方に住むオセット人の伝説では、サタナという美女が川岸で洗濯をしていた。向こう岸にいた男が、彼女の股の奥を見て欲情し、側にあった岩の上に精液を流した。この結果岩の中に受胎され、サタナによって岩から取り出されて自分の子として育てられたのがソスランという英雄。

 

・日本神話ではスサノオノミコトと天照大御神は、ある時、天の安河の両岸に向かい合って立ち、互いに誓約を立て所有物を交換して、それから子を生み合った。この時スサノオノミコトが天照大御神が身に着けていた玉を貰い受け、これから生み出したのが、アメノオシホミミノミコトを始めとする五柱の男神たち。

 

・ニンギシュジッダ作という結論だった古事記にも、石に関する話が見られる。怡土(いと)の郡(コホリ)の児饗野(こふの)と云うところの西に、二つの白い石がある。昔、気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと=神功皇后”じんぐうこうごう”)が、新羅を征伐に行かれる途中で産気付き、身篭(みごも)っていた子を分娩(ぶんべん)しそうになった。そこで姫尊(ひめかみ)は、この二つの石をとり、それを腰に差し挟んで、次のように祈願された。「私は西の国を征伐しようとしてこの野まで遣って来ました。私の胎内にいる子が、もし神であるなら、戦いに勝って凱旋した後で誕生するのが良いでしょう」。この言葉の通り、子供は皇后が新羅を平らげて帰られた後、程なく誕生した。これが誉田天皇(ほむだのすめらみこと=応神天皇)である。当時の人々は、この石を名づけて皇子産(みこうみ)の石と呼んだ。現在では、児饗石(こふのいし)と呼ばれている。

 

・日本には岩そのものが信仰対象となった磐座(いわくら)が見られる。

・日本の各地には、石で作られたお地蔵さんが見られる。これは仏教の菩薩の一尊で地蔵菩薩(じぞうぼさつ)のこと。その仏教では一切の諸仏菩薩の本地は大日如来(だいにちにょらい)とされ、その化身があらゆる仏や菩薩など。その大日如来は「一なるもの」という結論だった。つまり菩薩であるお地蔵さんも、そしてその石信仰も全て「一なるもの」をシンボル的に表したもの。

 

・日本には石でできた五輪塔(ごりんとう)も見られ、供養塔・墓として使われている。教理では下から方形の地輪、円形の水輪、三角の火輪、半月型の風輪、団形の空輪からなり、仏教で言う地水火風空の五大を表す。

世界には次のように四元素や五行思想が見られ、これらは宇宙を構成しているものとされている。この思想もニンギシュジッダ由来ということは後述している。

火・水・空気・鉄・石  (西アフリカ)
火・水・空気(風)・大地 (マヤ文明)
火・水・空気(風)・土   (西洋)
火・水・風・地     (チベット仏教)
火・水・木・土・金   (中国の五行思想)

つまり石でできた五輪塔(ごりんとう)が表しているのも万物で、それは「一なるもの」を表す。

 

・モンゴルではオボーと呼ばれる積み石が建てられる。これは神々の中でも至高の存在としてテングリ(天)を崇めるため始められた。そのモンゴルには次の創成神話がある。「この天地創造以前は一切が水であって、天も地も存在しなかった。そのとき神々の中で最高の神であり、全ての存在の創(はじ)めであり、人類種族の父であり母であるテンゲル・ガリンハン(テングリ・ハイラハン)が現われ、先ず自分と同じような形態の人間を作った。(芝田研三『満州宗教誌』満鉄社員会1940、118-120頁)」。テングルガリンハンとは、天と火の主の意味で、ここで使われているのは天地の創造主のこと。この話も他国の創成神話と共通しており、テングリとはニンギシュジッダのことで、オボーもニンギシュジッダと「一なるもの」を崇めるためのものということ。 

 

・イングランド・ノース・ヨークシャー州にあるチェンバード・ケアンは、モンゴルのオボーと似た積み石。これは、石器時代の最後の部分とされる新石器時代に構築された埋葬用のモニュメント。
チェンバード・ケアン

 

・世界各地には巨石で作られたドルメンも崇拝されており、これもニンギシュジッダ作という結論だった。
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・世界各地には「一なるもの」である宇宙卵(うちゅうらん)を表した丸い巨石が見られた。
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このように世界各地に石にまつわる神話や崇拝がある。石神(いしがみ)、奇石、霊石、磐座(いわくら)も全て「一なるもの」を表したもので、それを崇めるニンギシュジッダ由来の思想。

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参考文献
天地創造99の謎―世界の神話はなぜ不滅か(1976年) / 吉田 敦彦

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